R-One KAT-TUN ジョーイ・ティー BL小説


言ってはいけなかったかもしれない。「あ、そうか。…俺んとこじゃどこでも土足だから忘れてた。悪い、悪い」。

「素敵だ……。君が襲ってくれるなんて……まるで夢のような展開だな」。今夜はたまたまいないのだ。それでは、きょうまでの自分への戒めがむだになる。今まで頑張って{育てて}きたんだ。唇がふれる寸前、聖が相手を乱暴に突き放したからだ。彼は口数の少ない男だ。

阿東は仰向けに寝転がったまま、掠れた声で呟いた。外見が初恋の人に似ているってだけで、俺を好きになれるのか?顔さえよければ中身はどうでもいいんだろうか?どっちにしろ、タチ同士ではなにもできないが。「大和…そばにいて…」。「ああ、偉かったよ」。

「迷ってるなら、俺のほうへ一歩踏み出してよ」。

チクチクとするその感触に、柏木はやわらかく微笑んだ。「そういう問題か?俺がもし…とんでもない悪党だったらどうする?前科のたくさんある犯罪者だったら……」。「何を勘違いしてるか知らない振りをしてやる。俺は、制服の汚れを落としてやるから言ってるだけなんだけど。着替えは今すぐ持ってくる」。そうだ。「やるのか、やらないのか」。「それ……俺がつけたようなもんだろ?顔に傷残ったくせに、お陰だなんて言うな」。北斗は盛んに抗議をしたのだが、雅和もこれに関しては一歩も譲らず、結局二週間まるまる、北斗は病院に留まることになった。


ボーイズラブ小説作品紹介


東洋の小国、大和の都。激しい雨の中、木の陰で寄り添いあう二人は、大和の国の後継者・明仁と、側近武人・曠世だ。心密かに惹かれあうふたりだが、許されざる恋であるため想いを成就する手だてがない。明仁が成人を迎え、帝位継承者となるのも近いある日、現在の女帝、明仁の姉・明日香が明仁の命を狙っているとの情報が舞い込む。争いを避けるため都を離れることを決意した明仁と曠世が向かう先は……。

タイトル:まほろば恋奇譚〜秘恋篇〜
著 者 名:剛しいら
レーベル:ダリア文庫e
発 行 元:オークラ出版

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